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アイソレーション・トランスがオーディオ/ビジュアル機器にもたらす効用

オーディオ/ビジュアル機器の電源対策としてアイソレーション・トランスを用いるメリットは、まだまだたくさんあります。

双方向バンドパス・フィルター効用

電気/磁気エネルギーの変換過程で、超低域成分と高周波成分が除去される「バンドパス・フィルター効果」を持っています。そのため、オーディオ的に悪影響を及ぼす電源のノイズ成分をカットすることが可能です。しかもこの効果は、電源ラインから負荷機器に入るノイズの除去だけでなく、負荷機器から電源ラインに逆流するノイズを除去するという、「双方向のノイズ除去効果」があります。


メモ

この効果については、後述の『よりよい再生環境を作り出すために〜その3:電源対策製品による電源の汚染』の項目を併せてご覧ください。

電源プラグの極性管理が不要

1次側と2次側が絶縁されているアイソレーション・トランスは、極性による音質差が極めて少ないことも特徴のひとつです。オーディオ機器は電源プラグの極性によって音質が変わる製品が多いため、煩わしい極性管理が不可欠となりがちです。しかしながら、アイソレーション・トランスを用いることで、電源プラグの極性を気にすることなく、気軽に"良い音"を楽しむことが可能となるのです。これもまた、アイソレーション・トランス導入の大きなメリットと言えるでしょう。

音質チューニングが可能(NSITシリーズ)

中村製作所のオーディオ・ビジュアル用トランス『NSITシリーズ【※4】』は、タップ切り換えにより、出力電圧を調整可能です。電圧を高めに設定して躍動感を強化したり、あるいは電圧を低めにしてマイルドなサウンドにするなど、音質をチューニングする要素も持ち合わせているのです。

【※4】出力電圧が調整可能な製品は、NSIT-3500 NSIT-2000plus Mark/1000plus Mark/500SKです。

大電力容量に対応(NSITシリーズ)

交流安定化電源装置では、内蔵パワー・アンプの給電能力の制約によって、現在は1200VA程度までの電力容量までしか商品化されていません。それに対して、アイソレーション・トランスであれば、大きさ/質量/価格面などの制約を考えなければ、いくらでも大容量化が可能です。 中村製作所の『NSITシリーズ』では、数百VAの製品(NSIT-70R)から、最大3500VAという大容量の製品(NSIT-3500)まで、様々なラインアップを取り揃えています。

中村製作所が「Rコアトランス」を採用する理由

アイソレーション・トランスには、「Rコアトランス」と「WBトランス」の 2つのタイプが現在の主流となっています【図3】。まず、それぞれの特徴を紹介しましょう。

WBトランス

コイルを先に形成し、後から鉄芯をコイルに巻き付けるという 非常に作りやすい構造となっているため、低価格で製造が可能 です。
ただし、コイルの露出部が多いため、必然的に漏れ磁束が多く、ハムノイズなどの原因となる可能性があります。また、 コイルの耐熱性の問題から、鉄芯にアニール処理【※5】が施せず、 磁気特性のバラつきが多いという弱点があります。

【※5】アニール処理:「焼なまし」とも言われ、時間経過に伴う材料歪や寸法変化を 起こりにくくするための加工処理のこと。鉄鋼にアニール処理を施すことで、高い 精度を保持することが可能となります。

RコアトランスとWBトランスの構造比較
Rコアトランス

「Rコア」と呼ばれる、継ぎ目のない断面が円形の巻き鉄芯を使用し、そこに1次/2次コイルを巻き付ける構造となっています。鉄芯のアニール処理加工が可能なため、歪みを除去でき、最良の磁気特性の状態で鉄芯を使用可能です。しかも、コイルと鉄芯間のギャップを極小にできるので、より低損失(すなわち高効率)で、なおかつ漏れ磁束の少ない(WBトランスに比べ1/10〜1/25程度の)トランスを実現できます。
しかしながら、巻き鉄芯の断面を円形にするために特殊形状に加工した方向性ケイ素鋼板が必要となります。また、巻き鉄芯に円筒型ボビンを取り付け、ボビンを回転させながらコイルを巻くといった作業に手間が掛かるなど、WBトランスよりもコストが上がってしまいます。
このように「性能面ではRコアトランス、価格面ではWBトランス」という考え方が、従来の常識でした。
しかし、中村製作所ではあくまでも再生音質/画像の品質にこだわり、アイソレーション・トランスとしての性能がより優れた「Rコアトランス」を採用しています。それと同時に、企業努力によりコスト的なハンディキャップを克服し、コストダウン化に成功いたしました。
これにより、『NSITシリーズ』は、優れたRコアトランスを採用しながら、WBトランス並みの低価格を実現しているのです。

アイソレーション・トランスの実績データ

実測の方法

交流電源のノイズ電圧は、100Vという電源電圧に比べて桁違いに低く、オシロスコープで電圧波形を観測してもほとんど分かりません。
そこで、電源電圧波形から高周波成分を抽出し、それを増幅することで検波/可聴音化する電源ノイズ・チェッカー「ノイズ・スニッファー(オーディオプリズム社製)」を用い、検波前の高周波信号と電源ノイズ成分の比較をしました。なお、負荷となるパワー・アンプには、アキュフェーズのA級動作パワー・アンプ「A-45(消費電力430W)」を使用しています。

測定結果

アイソレーション・トランスを用いない場合

パワー・アンプの電源を入れると、元々電源ラインにあったノイズに、パワー・アンプ側から放出される整流ノイズが加わり、電源ノイズが増大してしまいました【図4(a)】。

NSIT−2000Plus Mark兇鰺僂い疹豺

2000VAのアイソレーション・トランス『NSIT-2000Plus MarkII』を用いてパワー・アンプに電源を供給すると、電源ノイズが激減することが分かります【図4(b)】。これにより、聴感的には、音の透明感、S/N感、音場の奥行き感、聴憾上のダイナミックレンジが劇的に改善されます。
なおグラフに見られるヒゲ状の大振幅パルスは、パワー・アンプが発生する「整流ノイズ(整流ダイオードが導通した際の電流に起因する電源電圧の変動成分)」です。
これらの結果から、オーディオ機器の電源対策の重要性と、NSITシリーズによる交流電源のクリーン化、そして再生音質にもたらす効果がお分かりいただけると思います。


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